Rickは聖座忠誠派を詐称している
Rickさんからコメントが来ました。前の記事のコメント欄に掲載しています。それへの反論も兼ねて、Rickさんの基本的なスタンスへの疑問を書かせて頂こう思います。
神父様や司教様に文句たらたらの「聖座忠誠派」って、いったい何なんでしょうね? 至るところ、矛盾に満ちています。
例えばですよ。Rickさんはこんな発言をしています。
先日(23日)、東京カテドラルを聖公会の同性愛を容認する女性総裁主教などに聖なる祭壇を汚されましたが、これは日本における女性司祭推進派の将来に向けた布石ではなかったのか?
教皇フランシスコは「キリスト教徒は同性愛者に謝罪するべき」として、全キリスト者に同性愛者に対する謝罪を呼び掛けています。そればかりでなく、2017年にはスウェーデンで宗教改革記念行事に出席して、同性婚を強く推進するルーテル教会の女性主教(アンシェ・ヤケレン大主教)と抱き合っています。
聖座忠誠派が、なぜ教皇様の意向に反することをするんでしょう。
また、教皇様のこうした姿勢を見れば、Rickさんと東京大司教区と、どちらが聖座の意向に従っているのか、わかりそうなものです。教皇様は、自らルーテルの宗教改革記念行事に出かけて行って、同性婚を強く求める女性主教と抱き合った。もし、Rickさんの発言が正しいなら、今の聖座はキリストを冒涜していることになるんでしょうか? もし聖座が正しいなら、Rickさんは聖座への反逆者ということになります。
Rickさんは数限りなく、いわゆる「保守的な」言動をブログ中に書き連ねていますが、はっきり言って今の聖座は保守ではありません。リベラルです。
本当にRickさんが聖座忠誠派というならば、彼は聖座の意向に従って、次のことをすべきです。
1.同性愛者に謝罪し、同性愛者やプロテスタントの女性聖職者による聖餐式を認める
なぜなら、それは述べたように教皇様の方針だから。教皇自らそんなことをやっているから。
教皇様が女性聖職者に肯定的な発言をなさったことは、前にも述べた通りです。女性聖職の可能性を研究する委員会も設立されました。
2、ネオカテクメナート(新求道共同体)を容認する。
日本の司教様らは比較的、ネオに対して手厳しいようですが、Rickさんは聖座忠誠派なのですから、率先してネオを認めなければいけません。なぜなら、教皇フランシスコはネオカテクメナートを公認したから。
3、カリスマ運動も認める
教皇様はカリスマ運動(聖霊刷新)の普及に非常に熱心です。Rickさんは批判的なようですが、聖座忠誠派なら当然ながら、こうしたものは、認めなければいけません。ちなみに、カリスマ運動は、かつて公会議で異端とされたモンタノス派異端と同じもののようですが・・・。そもそも、プロテスタント発祥ですし。
4、多産を奨励してはいけない
Rickさんは多産を奨励するコメントをされていました。これは、教皇フランシスコの方針に反しています。教皇様は「ウサギのように多産な必要はない」と公言し、8人目の子供を妊娠しているカトリック信者の女性に対して「7人の子どもたちを置き去りにしたくなったりしませんか?」とわざわざ尋ねています。
教皇様は多産が非常にお嫌いの様子。であるなら、聖座忠誠派のRickさんは、多産奨励的な発言を撤回すべきでしょう。
本当に聖座忠誠派なら、最低でもこのくらいのことはしなければいけますまい。できるでしょうか?Rickさんのブログの方向性とは、どうも真逆なようですが。
つまるところ、Rickさんの「聖座忠誠派」とは自称にすぎず、Rickさんは少しも聖座に忠誠ではないのです。彼はたびたび、このように聖座に反しています。彼は、聖座など、少しも信じてはいないのです。自分を信じています。そして、聖座の諸文章、諸発言のうち、自分の主張に都合のいい箇所のみを切り張りして、自分の立場を補強しているにすぎません。
彼は、聖座忠誠派などではなく、聖座を利用しているだけなのです。